物価連動国債を組入れた投信が第一勧業アセットマネジメントにより6月に設定されるとの報道。
物価連動国債とは、読んで字のごとく、元本や利払いの額が物価に連動する国債のことである。詳しい仕組みについては、このPDF文書が簡潔で的を得ている。
組入れられる対象の物価連動国債自体は個人では購入できず、このような形で個人でも購入できるようになる意義は大きい。
我々は皆老後の資金を形成していかねばならぬが、2~30年先のこととなると心配されるのは、インフレによって貯蓄が目減りしてしまうことである。インフレに打ち勝つ投資手法として一般的にFPが進めるのが「株式インデックス投信」の購入である。ソニーやトヨタと言った個別の株では、それぞれの企業の事情で2~30年先の価格など全く不明だが、2~300銘柄組入れた株式のインデックス投信ならば、個別企業のリスクはとりのぞかれ、物価との連動性が高まる(ポートフォリオの分散効果)。
ただ、株式インデックス投信とて、物価と100%連動しているわけではない。株式市場特殊の要因によってバブルで乱高下したり、ブラックマンデーのようなことが今後ないとも限らない。やはり株には株のリスクがあるのである。
一般的な話だが、将来のインフレを懸念する堅実な方は、株式をポートフォリオに組入れるだけのリスク許容量がない。そのような方にとって、インフレに連動した「国債」は格好の金融商品である。
残念ながら、この投信の最低販売単位は1,000万円と、庶民には手を出しにくい金額である。組入対象となるインフレ連動国債の発行額が厚みを増し、低額で購入できる投信が登場したり、インフレ連動国債自体を個人でも購入できるような環境が整うことが望まれる。