今回は、先日に引き続き再びe-Natural.orgさんのサイトに紹介されていた記事に触発されたコラムです。
【CRMの背景 ワン・トゥ・ワン・マーケティング】
「ワン・トゥ・ワン・マーケティング」という考え方が提唱されたのは、今から約10年前に遡る。
この概念が提唱されるまでのマーケティングの特徴を一言で表せば、「マス・マーケティング」。多くの人々が関心をひきそうな製品を開発して、それを多くの人々が関心をひきそうな広告で宣伝して、ガンガン売りまくる、そのような手法をマス・マーケティングという。
しかし、このマーケティング手法も以下の2つの理由から行き詰まりに出会う。第一には、この方法は広告宣伝費用が滅茶苦茶多くかかるということ。多くの人の気をひくためには、テレビや新聞という高価な広告媒体を使用せざるを得ない。第二は、一度つかんだお客様がなかなかリピーターになってくれないということ。この手法では、そもそもお客様の声を聞こうという発想がないのだ。
そこで、この行き詰まりを打破すべく唱えられたのが、「ワン・トゥ・ワン・マーケティング」の考え方である。つまり、「多くの人の気をひこう」などとは考えずに、個々のお客様の声をきいてニーズを把握して、個々のお客様の望む商品を提供していこうというのが、ワン・トゥ・ワン・マーケティングである。
しかし、この新しい考え方も1980年代までは非現実的だった。というのも、大規模な会社が個々のお客様の声をきこうとすると、営業担当者を増員したりする必要があり、かえってお金がかかってしまうからだった。
【IT技術の進歩とCRMソフトの登場】
ところが、1990年代に入り、IT技術がハード面において飛躍的に進歩した。パソコンの処理能力が飛躍的に進歩を遂げたのはいうまでもない。また、インターネットの普及で、人を介さずとも個々のお客様とやりとりができるようになった。
このようなハードの進歩に押されて、CRMソフトが登場した。CRMソフトとはワン・トゥ・ワン・マーケティングを実現するためのソフトといってよいだろう。イメージとしては、CRMソフトの主キーは「個々のお客様」になる。そして、その個々のお客様の属性・購買履歴・苦情履歴・レスポンス率等の情報がデータベースに蓄積され、分析され、お客様のニーズに合致した商品をタイミングよく提供することが可能になるのだ。
具体例を示せばアマゾンで本を買ったことがある人は、自分の興味のある本の広告メールが送られてくるのを経験したことだろうが、これを可能にするのも、アマゾン社内のCRMソフトの存在があるからだ。
【EメールをCRMの第一歩に】
ようやく、今回の本題だが、そのCRMの初めの一歩として、Eメールを使いましょうというのが、この記事のいわんとするところだ。興味をもたれた方は、是非ソース記事を読んでいただきたいが、私がこの考え方をお勧めしたい最大の理由はコストが安いということ。CRMとて業務用のソフトウェアだから、導入しようとするとかなりの初期コストを要する。ところがEメールだけを独立してスタートさせれば、初期コストを低減できる。また、最近の顧客情報流出からも身を守ることができる。顧客の属性までもシステム上に蓄えようとすると、セキュリティ面のコストがかさんでしまうが、当面はメールアドレスのみをキーに管理すれば、万一情報が流出してしまったとしても、被害を最小限に食い止めることができる。
ネットビジネスを立ち上げようとしている方は、まずEメールからCRMをはじめることをおすすめする。