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2004年06月07日

国民年金をこのまま放置してもよいのか?

恐ろしい報道である。かいつまんで要旨を説明すれば、国民年金の集金人に対して支払う給料の方が、集めた年金保険料より多くなってしまった「赤字」の都道府県が7県もあったとのことである。「最も効率が悪かった愛知県は、1万円の給与に対し4000円の保険料しか集められなかった計算」との記述もある。
いうまでもなく国民年金の保険料は年金給付の財源になっているのだが、この報道の7県では、年金としてリタイア生活を送るみなさんに分配される前に、年金集金人への給料を支払うために消えてしまっているのだ。では、肝心の年金の財源はどこから賄っているのかといえば、恐らく厚生年金の積立金を取り崩しているものと考えられる。
この状況は更に悪化することが予想される。ここ数ヶ月の政治家・有名キャスターの年金未納問題により、国民年金保険料を納めなくなる人は更に増加するであろう。そして、その人々を説得しようと年金集金人は増員されたり、残業を強いられたりして支払うべき給料は更に増加する。
特定の政党を支持する発言は避けたいのだが、年金の徴収コストを限りなくゼロに近づけるアイデアというのが、民主党案にあった、「基礎年金の財源を消費税にする」というものである。消費税を徴収するメカニズムというのは既に完成されている。仮に基礎年金の財源が消費税に置き換われば、数パーセントの消費税率上昇は覚悟せねばなるまい。しかし、そのための追加的なコストの出費はゼロである。なぜなら、全国のPOSレジの消費税率を5%から7%にいじれば、それで作業はほぼ完結するからである。その一方で、国民年金徴収人という人々は不要になるから、浮いた金額を年金の給付のために有効に活用できる。
一般的にFPとして、我々がアドバイスするのは「既存の制度をいかに有効活用するか」という点に絞られる。すなわち、「少しでも年金を多くもらうための裏技」を紹介する類のものであり、書店にもそのような趣旨の書籍が多く並んでいる。しかし、制度を与えられたものとして考える受動的な態度では、我々の真に幸福なマネーライフは程遠いのみならず、冗談ではなく、この国の財政基盤が崩壊してしまうかもしれない。
国民一人一人が主体的に行動して、制度を改革して未来を明るく変えていかねばならないとの意識を持たねばならない、そんな時期に来ているのだと思う。

Posted by Ken Kodama at 2004年06月07日 10:25
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