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2004年06月29日

病める厚労省

先日、出生率が厚生労働省の予測した1.32を大きく下回る1.29を記録して話題となりましたが、その厚生労働省は2050年の出生率は1.39が達成可能だと主張しているとの報道です。彼等の主張する根拠は上記リンクより記事原文を読んでいただくとして、私には46年後に1.29が1.39に回復するとは到底思えません。
なぜ、彼らが我々の感覚とかけ離れた主張をするかといえば、先日可決された年金改革法案の前提が覆るのを嫌うからであり、問題を蒸し返すことで、面子がつぶれたり、手戻りの作業が発生したり、実はそういった次元の低いことが、本当の原因なのではないかと思います。
社会保障制度の抜本的な改革を目指す動きについて、先日の弊社記事で触れましたが、このような厚生労働省の態度を見ていると、国土交通省に骨抜きにされてしまった道路公団民営化案のような事態が、再び起こるのではないかという不安が、どうしてもぬぐえません。
官僚とはみなこうなのかといえば、金融庁などはUFJと激しくやりあったりして、どちらかといえば「改革派」の省庁といえるのではないでしょうか?この違いはどこからでてくるのかといえば、金融庁の親玉が民間人というのも多少はあるでしょうが、要所のポストに民間でキャリアを積んだ人々が入ってきていることが大きいと思うのです。たとえば、金融庁の求人サイトを見ると、かなりの高度な専門的知識を要する民間人を募集していることがわかります。また、これらの民間出身官僚はその後一生金融庁でサラリーをもらい続けていくのかといえばそうではなく、役所で働いていたという箔を得た上で民間に戻り、外資の金融機関で再び高給をもらえるポストについたりしているのです。そうした、官民の流動的な人材の出入りが金融庁を、まともな役所にかえたのではないかと私は思うのです。
社会保険庁にも民間人を入れるとの報道がありますが、こうした一度きりの採用ではあまり効果は期待できず、年金数理の専門家(アクチュアリー)等が民間の生損保と厚生労働省を行き来する時代が到来してはじめて、厚生労働省がまともな数値にもとづいた年金改革案を立案してくれるのではないかという気がいたします。

Posted by Ken Kodama at 2004年06月29日 21:25
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