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2004年07月10日

税務書類の電子保存

財務省が、企業などが納税手続きで必要な書類について、電子データでの保存を認める具体案をまとめたとの報道です。「貸借対照表などの決算書や3万円以上の領収書は、これからも紙で保存しなければならない」とのことです。
今からさかのぼること約10年前、私はアンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)という会社で、会計システムコンサルタントをしていましたが、当時流行していたのが「ペーパーレス会計」というものです。膨大な量となる会計伝票を電子上のみで運営して、紙の運搬や保管のコストを削減しようとする試みのことです。グローバル展開していたり、全国に営業所があったりして、請求書を受け取って伝票を作成する箇所と承認する箇所が違う企業などは、請求書等をスキャナで読み込み、伝票や請求書を社内で郵送することなく、承認・決済のプロセスにつなげ、一定の効果を生み出していたことは確かです。ただし、当時もやはりネックになっていたのが、「税務上の必要性」で、これにより、結局請求書は紙で保管せねばならず、それならば、請求書だけ保管するより会計伝票も一緒に保管した方がわかりやすいとのことで、結局保管コストの削減には結びつきませんでした。その程度の効果しか得られないのならば、とペーパーレス会計システムの導入を見送る企業も多かったことも事実です。
あれから、10年、インターネットの目覚しい発展により、紙の授受を行うことなく行われる取引が急増しました。それにもかかわらず、財務省の出した方針は「3万円以上の請求書は保管すること」というものです。もちろん、悪質な不正等を防止するという観点にたっての方針なのでしょうが、その一方で保管等のために社会的なコストは減りません。紙があればなぜよいのか、紙媒体と電子媒体の本質的な違いを認識した議論を行っていただきたいものです。

Posted by Ken Kodama at 2004年07月10日 17:17
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