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2004年07月12日

家計の現預金比率は米国の4倍以上

日銀がまとめた家計の資産構成に関するリポートによれば、日本の家計の金融資産に占める現金・預金の比率は米国の4倍以上であるとの報道です。
同報道では「米国に比べるとなお安全志向が強い様子がうかがえる」と結んでいますが、現預金の比率が高ければ、それはすなわち安全といえるのでしょうか?
「日本人は安全志向の国民性なのだ」と短絡的に片付けてしまう前に、次の2つの事実に目を向けるべきだと私は思います。第一に、我々のマネーライフを取り巻く外部環境は、「自己責任」を中心原理とする米国型に急速に移行しつつある事実から目をそらしてはなりません。決して我々が望んだからではないのですが、少子高齢化や社会保険庁の怠慢により年金財政は急速に悪化してしまい、公的年金のみに頼っていたのでは、豊かな老後を送ることはできません。また、企業の雇用形態・企業年金なども急速な変革期の途上にあり、企業が老後の面倒を見てくれる時代も終わりました。公的年金や企業のバックアップが急速に縮小しつつあり、社会全体が好むと好まざるに関わらずアメリカに近づこうとしている中で、我々の投資法だけが純和式のままでよいはずがありません。
第二の点はインフレへの対応という視点です。確かに、つぶれる心配のない銀行に現預金を預けておけば、価格変動リスクや為替リスクにさらされることなく、元本は保証されるわけで、安全この上ない気がしますが、現預金だけでは物価上昇のリスクに対応していないのです。最近では、連日のように企業・消費者物価指数の上昇を伝える報道があります。歴史的にみても、デフレであった期間よりインフレであった期間の方が圧倒的に長いのです。10年満期の100万円の定期預金は10年後に100万円の元本と利息がしっかりと帰ってくることは確かですが、その10年間で物価が5%、10%上昇する可能性を考えると、果たして現預金に有り金全部つぎ込むような投資スタイルは、「安全」だといえるのでしょうか?

Posted by Ken Kodama at 2004年07月12日 10:05
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