また、公的年金の計算ミスの報道です。老齢基礎年金の「振替加算」で、全国の約700人に年金を7億円払い過ぎていたとのことです。ここで、「振替加算」について、簡単に説明しておきましょう。
老齢厚生年金をもらえる人に65歳未満の配偶者がいれば、一定額上乗せして、老齢厚生年金をもらえることができます。この上乗せ分のことを、「加給年金」と呼びます。配偶者自身が65歳になると、配偶者は自分の老齢基礎年金をもらえるようになります。このとき、今まで夫の老齢厚生年金の中でもらっていた「加給年金」は、配偶者自身の老齢基礎年金からもらえるように、きりかわります。そして、配偶者は老齢基礎年金に上乗せ額をもらえることになり、この老齢基礎年金に切り替えられた上乗せ分を「振替加算」と呼びます。
ただし、配偶者自身も現役時代に働いており、ある程度の老齢厚生年金・退職共済年金をもらえるのであるならば、この振替加算はもらうことができません。今回の計算ミスは、このように本来はもらえないはずの振替加算が、支給されてしまったことによるミスです。
多くもらえる分にはまだよいのですが、公的年金は仕組みが複雑で、下手をするとこのようなシステムミス等により、本来もらえるはずの金額をもらえない危険性があります。ご自身で検算してみるのがよいのですが、年金の仕組みに明るくない方は、ファイナンシャル・プランナー等にご相談されることをお勧めします。