既に浸透したエイベックスのお家騒動の報道ですが、本日は、弊社のビジネスと直接的な関連はないのですが、「音楽プロデューサー」という仕事について、思うところを書いてみたいと思います。
音楽業界においてプロデューサーという職業が強大な権力を持ち始めたのは、1980年代のアメリカにおいてだと私は考えています。当時「大統領の次に忙しい男」と形容されたQuincy Jones、ジャネット・ジャクソンのプロデュースで一躍注目を浴びたJam & Lewis、メロディーにも秀でたLA & Babyfaceなど、数え上げだしたらきりがありません。80年代において、「プロデューサーでレコード(古い・・・)を選ぶ」という人も多かったのではないかと思います。私もその一人でした。
日本で「プロデューサー」がアメリカ並みに注目を浴びだしたのは、やはり小室哲也氏の頃からでしょう。それと前後して登場したのが、今回話題になっているMAX松浦氏で、つんく氏などもプロデューサーの役割の大きさを世間に知らしめるのに大変大きな貢献をしたといえるでしょう。
最近、あまり音楽シーンを日米ともにフォローしておらず、私にあまり語る資格はないのかもしれませんが、今後プロデューサーの役割はどうなっていくかというと、「音作り」の主権は個々のアーティストに戻っていくのではないかという気がしています。例えば最近のアメリカの音楽シーンはラップ全盛で荒廃してしまったかのごとく見えますが、そんな中でセンセイショナルともいえるブームを巻き起こした、Norah Jones、Erykah Baduなどの音は、彼女達以外の誰一人として、真似ることのできないものです。プロデューサーの作る音というのは、過度に商業的でいずれは飽きを生じさせるものです。日本の音楽シーンも、音作りという点において、個々のアーティストが今後は主導していく形になると、私は予想しています。
では、音楽業界のプロデューサーの仕事はどうなっていくのかというと、芸術サイドからビジネスサイドにシフトしていくかと思われます。資金面だとか、マーケティング、プロジェクトマネジメントといった、ビジネス的な資質のあるプロデューサーが、今後求められていくのではないかと思われます。
経済産業省というお役所も、日本のコンテンツビジネスの弱さに危機感を抱き、色々な調査を行っているようです。彼らにどれほど音楽に対する理解があるかは定かではありませんが、求められているプロデューサーの資質という点では、やはり上記と同じような指摘をしています。
なかなか面白そうなレポートを発見したので、ご興味のある方は是非ご覧下さい。
コンテンツプロデューサー養成基盤の在り方に関する調査研究報告
Posted by Ken Kodama at 2004年08月04日 19:20