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2004年08月17日

広がる障害者雇用 ~ 障害者雇用促進法 ~

企業による障害者の雇用が拡大しつつあるとの報道です。本日はこうした動きを後押しする「障害者雇用促進法」について、解説をするつもりなのですが、障害者と仕事というテーマが出ると、必ず私が紹介する話があるので、それをまずはお聞きいただきたいと思います。
私が、フォード自動車で働いていた頃、社員研修の一環として、ある福祉施設の長の方のお話をきく機会がありました。その方が福祉施設での長年の勤務を経て、人間が人間らしく生きていくためには次の3つがあればよいのだと悟ったとおっしゃるのです。それは①友達②共同生活の場③仕事だというのです。私の頭では当然そこにあってしかるべき「家族」という言葉が登場しなかったのが大変意外だったのですが、「家族」が入りえない複雑な状況を察すると、その方の言葉は私にとって重みを持ち、血縁を超えた深い愛を感じ、聞いてから6~7年経た今もなお、私の心に刻み付けられているのです。健常者の我々は見落としがちなのですが、仕事は人として生きていく上で、大切な要素なのだということを認識いただければと思います。

企業の障害者雇用を後押ししているのは、報道にもある2つの要素です。第一にCSR経営の大きな潮流であり、第二に障害者雇用促進法を主とする関連法制です。前半のCSRについては本日のテーマではないので割愛させていただくとして、障害者雇用促進法は企業の障害者促進を図るため、以下の「アメ」と「ムチ」を用意しています。
まず、法定雇用率というものがあるのですが、従業員100人につき1.8人以上の障害者を雇用せねばならないとしています。それを上回る障害者を雇用していれば、超える1人につき月額27,000円を支給し、満たなければ不足する1人につき月額50,000円を徴収するというものです。(ちなみに従業員が300人以下の中小企業は適用されません。)また先程の法定雇用率は企業グループ毎に算定され、障害者雇用のために設立した特例子会社に障害者が集中的に雇用されていても、企業グループとして基準をクリアしていればOKとなります。
現時点ではこうした法制度のアメとムチに促されて障害者雇用が拡大している要素が強いですが、障害者雇用が一般化してくると、今度は障害を持たない人材と同様にいかに障害者を戦略的に活用するか、ということが主眼になってくるはずです。そのような時代になったときに乗り遅れないためにも、企業は今から障害者雇用を、戦略的優位を築くという観点からも、真剣に検討すべきでしょう。

Posted by Ken Kodama at 2004年08月17日 15:51
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