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2004年08月20日

北島のドルフィン・キック疑惑

世間はオリンピック・モードだと思われるので、本日は当サイトのテーマに関連のないオリンピックねたで失礼させていただきます。
北島が100メートル決勝で、禁じられているドルフィン・キックを使用したと、米メディアで報じられているのをご存知でしょうか?北島とハンセンの関係がアメリカではどのように取り上げられているのか気になったのでグーグル検索してみると、トップに表れたのがこの記事をはじめとする、北島への非難記事でした。
日本の一部スポーツ紙では同記事を掲載したようですが、扱いはかなり小さく、ほとんどの日本人は、こうした報道がある事実すら知らないことと思われます。
ここで、思い出されるのが4年前のオリンピックの篠崎VSドイエ(フランス)戦です。金メダルをかけた戦いで、篠崎が先に一本をとったものの、審判の技量が未熟でその技を認識することができず、その後にドイエが効果か有効のポイントをとって逃げ切り、金メダルをさらっていってしまった「悲劇」が生まれてしまいました。
当然、日本人はその後荒れました。ネット上の掲示板はかなり過激な書き込みで溢れていました。担当した審判に嫌がらせのメールを送ろうとよびかけていたり、あのようなプロセスで金メダルをとって平気でいられるドイエやフランス国民全体を罵る書き込みもありました。私自身も、「同じ事実が記録された映像を見ていながら自らの過ちを潔く認めようとしない、フランス人はなんと卑しい民族なのだろう」、などと、フランスの金融機関から給料をもらいながら、思っていたほどです。
さて、時間を2004年に戻して、北島の話を知人にしてみると、彼は国内スポーツ紙の報道で既に知っていたらしく、「ああ、アメリカがケチをつけてるらしいね」と私に返しました。
この2つの出来事を結びつけて考えたとき、私が改めて気がつかされたのは、世論形成に与えるマスコミの影響の大きさです。ドイエのときも、恐らくフランス国内ではその結果を疑う非常に小さな記事が新聞に掲載されただけで、フランス国民はそれを読んで「日本人がけちをつけている」と思っていたことでしょうし、それは自然な世論形成といえるでしょう。
我々の世論というものは、かくもたやすく操作され得るものだということを肝に命ずべきでしょうし、国家間の感情の衝突につながる恐れがあるときは、「相手国ではどういう報道がされて、どういう世論が形成されているのだろうか」と頭を冷やすことが、非常に大切だと思われます。

Posted by Ken Kodama at 2004年08月20日 16:35
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