東京三菱銀行が中小企業向けに金利上昇リスクを回避したローンを投入したとの報道です。2つのタイプのローンが紹介されていて、そのうちの「逆市場連動型ローン」という方は、金利が上がると、支払利息が減るという一見不思議なローンです。実はこれは、派生商品の一つである「金利スワップ」を使用することで、こうしたローンができるのです。
「逆市場連動型ローン」により東京三菱銀行から借入を行う中小企業は、分解して考えると、通常の固定金利を払う一方で、固定金利を支払いTIBORをベースとした変動金利を受け取る金利スワップ契約を銀行と締結していると考えることができます。上の図で実線部分は固定金利ですから、点線部分の変動金利が上昇すると、中小企業側から銀行への支払利息が減るということがご理解いただけるでしょう。
一方で、こんなローンを販売している東京三菱銀行側の経営が心配になる方もいるかもしれません。しかし、大抵は、こうしたデリバティブがらみの商品を販売している銀行は、反対のポジションをとって、自分のところには、その差額のマージンだけ残るように取引を行っているはずです。上図でいえば、銀行は別のカウンターパーティーと固定金利払い変動金利受けのポジションをとって、リスクの残らない形にしているはずです。
みなさんはアメリカのオレンジ郡という地方都市が、デリバティブ取引の失敗で破綻したというニュースを覚えていらっしゃるでしょうか?そして、実はその破綻の原因が、この東京三菱銀行が発売しようとしているローンと似ているといったら、「どきり」とされるでしょうか?でも、この東京三菱銀行のローンが原因で破綻するなどということはないのでご安心下さい。違いはというと、東京三菱銀行のローンではどんなに金利が低くなっても、上限金利が設定されていて、金利が天井知らずで上がっていくことはありません。しかし、オレンジ郡のデリバティブには、こうした上限金利が設定されておらず、金利の動きが目論見と反対に振れてしまったため、悲劇が起きてしまったのです。
では、中小企業経営者の方にこのローンを勧めるかといえば、2つの理由からお勧めしません。第一の理由は節税の観点からです。変動金利である6ヶ月物TIBORが上昇するということは、その裏で景気の動向がよくなっているはずです。景気がよくなって商売繁盛している上に、利息がどんどん減って儲けがでてしまったら、節税対策で頭を悩ませねばなりません。第二の理由は、これは私の個人的な意見ですが、このローンは「リスク回避」というよりは、将来の金利上昇にかけた財テクといった色が強いという気がするからです。本当に金利上昇リスクから身を守りたいのであれば、固定金利で借り入れればよいのです。こうした、財テクで稼ぐことを考える前に、本業でいかに儲けを出すかを考えるべきだと思います。
実はまんまとこの契約に近いものにはめられ、
600万円からの損害がでています。
こんなリスクの高いものであるとわかっていれば
最初から契約するはずありません。
年末のぎりぎりにお願い営業されて、こちらも
まぬけなんですが、話し合いにも応じられず、
前提としてなかった解約したら2000万払え
というので、現在訴訟準備中です。
中小企業にこのようなこのような仕打ちをする
なんて、銀行の存在価値ってなんなんだと思います。