新生銀行から金利が日経平均に連動する定期預金が発売されるとの報道です。『「株価上昇型」か「株価下落型」を選び、1年後の株価が預けたときに比べ、予想通りの方向に15%以上、上昇・下落したら金利を1%上乗せする。予想が外れた年も年0.3%の最低金利を保証する。』(引用終)というのが仕組みです。日経新聞には、『こうした商品を日本の銀行が個人向けに販売するのは初めて』と書かれていますが、法人向けには同様の商品は既に発売されており、その下敷きにあったのはデリバティブと呼ばれる金融派生商品の技術です。
先日当サイトで紹介した「金利が上がると支払利息が減るローン」というのも、やはり金利スワップという技術が下敷きにありました。こうした、デリバティブの技術が中小企業や個人向けの商品に使われるのは、最近のトレンドなのかもしれません。しかし、こうした商品の購入を考えていらっしゃる方は、必ずその商品の説明書を細かく書かれている字も含めて、よく読む必要があります。この商品に関してのみいえば、予想が当たれば高めの金利、外れれば低めの金利が適用されるだけのことで、元本割れになるリスクはありません。しかし、法人向けに発売されていた株価リンク債では元本の償還額も株価により異なるタイプのものも存在したため、今後新しい商品が発売されたら、必ずどのようなリスクがあるのかしっかりと確認する必要があります。
こうしたデリバティブを駆使した個人向け金融商品で批判の的となったのがEB(他社株転換社債)です。実はこのEBには、非常にリスクの高い「オプションの売り」のポジションが組み込まれていたのです。「オプションの売り」を組み込むことにより、ある条件のもとでは、高い利率を実現することが可能で、広告の宣伝には、さもリスクがないかのように「9%」という具合に表示していたのですが、株価の動向が期待しない方向にふれて、損を被った方が続出したのです。
あまりにも当たり前の話ですが、高いリターンの裏には高いリスクが常にあると考えてよく、必ず儲かるうまい話など絶対にないのです。変わった金融商品の購入に興味があるのであれば、しっかり調べて勉強した上で、購入していただきたいと思います。