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2004年09月06日

介護保険改革の動向

介護保険の財政悪化に歯止めをかけるための改革案が本日の日経のトップを飾っていました。主なポイントは「①介護施設入所者から居住費用を徴収する②介護サービス事業者の指定を6年毎に更新しサービスの質を確保する③予防に重点を置き筋力トレーニングや栄養改善指導などの新・予防給付を導入する」、といったところでしょうか。
介護保険については、手探りの中、準備不足との批判も受けながら、トライ・アンド・エラーで試行錯誤を繰り返し、年金のように脳死状態になるはるか手前で、ある程度のスピードをもって、小刻みに改革を実施しているという点で評価できます。(もちろん、まだまだ改革のスピード向上の余地は十分あると思われますが)ただ、もちろん現状で満足してはいけないので、あえて批判をするとすれば、「新・予防給付」に関することになります。
介護保険の財政を圧迫させている最大の理由は軽度の要介護者の急増によるもので、軽度の要介護者の発生を最小限にとどめるために、予防給付を実施するというのは、論理的に極めて正論です。しかし、役所が行う筋力トレーニングや栄養改善指導なんて、聞いただけで、退屈そうではないですか?筋力トレーニングなどは、週何日か定期的に行ってはじめて効果が現れると思うのですが、お年寄りがそうした場に参加したいという誘因がなければ、成功し得ないプログラムだと思うのです。実施開始の2009年(準備にこんなに時間をかけていてよいのでしょうか?)までにはまだ時間がありますので、細部にまで細かい配慮をゆきわたらせて、効果的なプログラムになるよう、更なる政府の努力に期待したいものです。

さて、「介護」といえば、今の話題はモブ・ノリオ氏の「介護入門」でしょう。私は文芸春秋で読みましたが、ラップと大麻と介護を結びつけたという時点で、既に個人的な評価は高いです。文芸春秋紙には芥川賞選者の評があり、賛否両論、特に厳しい否定論が多いのに驚きましたが、最も痛烈な批判は河野多恵子氏の「祖母があやつり人形にしかみえなかった」という評であると、私は思いました。前回の「蹴りたい背中」といい、やはり芥川賞に選ばれるだけの小説は面白いですね。お時間のある方は、是非読んでみて、介護問題をソフト・ハードの両面から考える機会を持たれるとよいと思います。

Posted by Ken Kodama at 2004年09月06日 09:50
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