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2004年10月16日

ダイエー問題に見るタイムリミットの重要性

ダイエーの問題はポリティクスの領域に移ってしまい、あまり当サイトの話題にふさわしくなくなってしまいましたが、本日の日経新聞を読んでいて思うところを書いてみたいと思います。それは、「タイムリミット」が高木社長の意思決定に重要な役割を果たしたということです。
ダイエーの再生に産業再生機構を活用するとの方針は、銀行側の意向が強かったと報道されています。そして、その背後にあるのが金融庁の「不良債権比率を来年3月末までに半減する」との大目標です。竹中氏の設定したこのマクロ目標に従い、銀行マンの頭の中には、「3・2・2」の数字が叩き込まれていたと、本日の日経1面の「ダイエー落日」に記載されています。つまり「査定に三ヶ月、準主力行の調整に二ヶ月、債権放棄に二ヶ月」でトータル7ヶ月かかるから、逆算して今年の9月から査定を始めねばならない、という大枠のスケジュールです。
ダイエー再建に産業再生機構を活用した方がよかったのか、民間で再生した方がよかったのか。それを議論することは興味深いことなのでしょうが、それより重要であるのは、タイミングを逃さず、適時に意思決定をし続けていくことだと私は思います。竹中氏の設定した非常にわかりやすいマイルストーンがあったため、日本の産業再生は一つ前進できたのではないでしょうか?
高木社長の背中を押した要因として、監査法人側の働きかけも指摘されています。監査法人は財務諸表監査の監査報告書に、その企業の継続性の前提に疑問符がつくときは、その旨を注記として記載しなければなりません。今回、機構を活用する決断をせねば、「継続性の前提に疑問あり」と書かざるを得ませんよ、と監査法人から指摘されたことも、機構活用の決断を後押ししたのです。政府のマクロのタイムリミットだけではなく、制度的ディスクロージャーの設定したタイムリミットも、機構活用の決断を促す結果となったのです。
上記のタイムリミットはいずれも企業の外部から課された意図さざるものでしたが、これを教訓とするならば、経営においてタイムリミットを自らに課して、適時に意思決定をし続けていく仕組みを作ることが、強い会社への第一歩といえるのでしょう。

Posted by Ken Kodama at 2004年10月16日 14:03
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