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2004年10月26日

新日鉄・王子製紙、REIT参入への2つの疑問

本日の日経紙面トップの片隅に、「新日本製鉄、王子製紙は住友信託銀行と共同で、不動産投資信託(REIT)に参入する」との記事がありました。恐らく多くの方が、この記事になんらかの違和感を覚えたのではないでしょうか?その違和感を、私が皆様に代わって掘り下げて考えてみたいと思います。
第一には、シンプルな問題として本業との関連性が挙げられます。なぜ、紙屋と鉄屋(こういう言い方で道路公団の7人の侍はののしりあったんでしたっけ??)が不動産投資信託に手を染めねばならないのか。新日鉄の100%子会社である新日鉄都市開発と王子製紙の100%子会社である王子不動産が住友信託と3社で出資するとのことですが、多角化の類型としては拡散型に分類されるのでしょう。弊社サイトで紹介したNTTの事例では、NTTの不動産子会社は上場され、株式の売却資金を本業への投資に回す予定です。本業回帰という潮流の中、こうした分野に進出することで、経営資源が不用意に分散されてしまわないのか、疑問です。
第二の疑問はより深刻な問題に関わるものです。『新日鉄、王子製紙の両グループの保有不動産だけでなく、新規に物件を取得する』と記事の最後にありますが、これは投資法人の親会社から運用対象となる物件を購入するということです。果たして適正な価格での購入は可能なのでしょうか?両不動産子会社はできるだけ高い価格で物件を売りつけたいと考えていますが、投信の購入者はできるだけ低い価格で購入してほしいと望んでいます。こうした根本的な利害の対立をマネージできるのでしょうか?
第二の疑問に対する明快な説明がない限り、私であればこのREITへの投資は差し控えます。

Posted by Ken Kodama at 2004年10月26日 13:44
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