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2004年11月12日

在宅勤務に「みなし労働」の適用を検討

厚生労働省は会社員が自宅などで働く在宅勤務が普及するよう「みなし労働制」の適用範囲拡大など関連法制の整備を検討するとの報道です。
「みなし労働制」とは現在既に労働基準法で規定されていますが、大きくわけて2つのタイプがあります。第一のタイプは外回りの営業マンなどに対して適用するものです。外回りの営業マンは、そもそも働いた時間をチェックすることができないので、所定労働時間、つまり就業規則に定められている時間について働いたとみなしてあげましょう、という制度で、これは事業場外のみなし労働時間制と呼ばれています。
第二のタイプは、外回りではなく内勤だけれども、仕事の性質上、仕事のやり方を個々の従業員にゆだねる必要があり、労働時間を算定することが難しいタイプのものです。具体的にはどういう仕事があるかというと、デザイナー等のクリエイティブな職種の方などは、アイデアが浮かばないと仕事が進まず、気分がのらない昼間はお茶でも飲み、夜になると突然アイデアが湧いてくる、などということがよくあります。こうした方に適用されるのが専門業務型裁量労働制で、前もって決めた時間を働いた時間とみなそうという制度です。また、デザイナーとまでいかなくても、経営企画や証券会社のアナリストなどという企画・分析を担当する方達に対して適用されるのが、企画業務型裁量労働制と呼ばれています。
一見働く労働者側にとって好都合にきこえる制度ですが、今話題の富士通のバクロ本でも弊害が指摘されています。「ある決まった時間働いたとみなしてあげる」ということは、反面から見れば、「いくら多く働いても残業として認めない」ということで、富士通のバクロ本では、裁量労働制が適用された社員に時間がかかりそうな面倒な仕事を全て振り、残業代を減らそうとする行為が描かれています。
現在検討されている、みなし労働の在宅勤務への適用拡大についても、労働者保護の見地から、在宅勤務者にしわ寄せがいかないよう、法整備を進めていく必要があるでしょう。ただ、あまりに適用の手続きが煩雑となると、理想的な勤務形態である在宅勤務が進展せず、落としどころをどの辺りにするのかという点に、今後注目していきたいと思います。

Posted by Ken Kodama at 2004年11月12日 10:20
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