自民、公明両党は15日、2005年度税制改正大綱を決定したとの報道です。昨日は所得税の主要トピックである、定率減税について取り上げましたので、本日は法人税がらみのトピックを取り上げたいと思います。恐らく、本日の新聞報道の中で、(中小)企業経営者の方の目を大きくひいたのが、人材投資減税の文字ではないでしょうか?ある程度細かい説明は本日の日経新聞の4ページに記載されていますが、残念ながら非常に読みにくい文章となっています。これを分かりやすい言葉に翻訳するだけでも付加価値があるのではないかと思われるので、日経新聞4ページの情報を以下に分かりやすく記述してみたいと思います。
【中小企業者の場合】
人材投資減税は、中小企業者とそれ以外で減税額が異なります。もちろん、中小企業者の方が減税額は大きいわけですが、誤解を恐れず感覚的にわかりやすい文章で表現すると、中小企業者は他の様々な条件が整えば、2005年4月以降の事業年度に支出した教育訓練費の2割が法人税額の控除という形で戻ってきます。つまり教育訓練費が実質8掛けとなるということです。ここで他の様々の条件の骨子を書いておきましょう。
①教育訓練費の金額が、直前2年の平均額に比べて40%以上の割合で増加していること。
②「税額の控除」という仕組みであり、その控除の限度は法人税額の10%相当額となっています。つまり、教育訓練費の金額の2割が、法人税額の10%に収まっていなければフルに適用は受けられません。したがって、赤字企業には適用できない仕組みであるということです。
ただし、①の条件については、増加率が40%未満であれば、増加率に0.5を乗じたものが控除率となります。例えば、教育訓練費の増加率が20%であった場合は、控除率は0.5を乗じて10%となり、教育訓練費は実質9割となります。
【大企業の場合】
参考までに大企業の場合を書いておくと、控除率自体は25%と中小企業者より大きいですが、控除率を乗じるベースは教育訓練費全額ではなく、過去2年間の平均額を超える部分のみとなっています。
【これを受けてどうすべきか】
既に教育訓練を2004年度において実施しようと考えていた企業は、実施を遅らせることで、2割セーブできます。また、この税制を受けて、教育訓練を積極的に行うのは素晴らしいことですが、税制に振り回されるのではなく、戦略的な人材育成プランを練り上げ、それにしたがって支出をすることが肝要であることをお忘れにならないで下さい。また、「教育訓練費」と認められるか否かの判断については、顧問税理士にご相談下さい。