執筆者のプロフィールはこちら
  最近のニュース・レビュー記事はこちら new.gif

2005年01月05日

本腰を入れてパソコンに取り組むNEC

NECが家電量販店にパソコンを即納できる体制を整えたとの報道です。以下にNIKKEI NETの記事を引用させていただきます。

(引用始)
『現在は週1回だけの店頭への在庫補充を毎日実施する新方式に切り替える。2006年3月末までに全面的に移行し、企業ごとの受発注も店舗ごとに細分化。きめ細かなやり取りで量販店の在庫を半分以下にし、新製品発売時に起きる旧製品の値崩れを防ぎやすくする。全面移行後は年100億円規模のコスト削減を見込む。パソコンで国内シェア首位のNECの取り組みは他社も追随する可能性が高い。』
(引用終)

改めて、私なりに要約させていただくと、販売店への補充のタイミングを週1回から毎日に切り替えることで、販売店の在庫を圧縮し、新製品への切り替えのタイミングの値崩れを防ぐことが狙いです。一見、運営上の問題の改善にしか見えないかもしれませんが、私にはこの記事より、NECがパソコンビジネスに本腰を入れ始めた姿勢が伺えます。
NIKKEI NETの記事では背後の最も重要なポイントが書かれていませんが、日経新聞上に記述があるように、このような日次の補充が可能となったのは、生産が受注生産から見込生産に切り替えられたためです。まだ注文を受けていないパソコンをNECは作ることになるわけですから、当然NECにおける在庫リスクは高まります。
パソコン組立に強みを持つデルは、全て受注生産により在庫を極限まで減らし、そのことによりコスト的に他社を圧倒しましたが、今回のNECの動きはこの方向性に逆行するようにも見えます。NECの志向するところは、量販店もパートナーであると考えた上での全体最適なのでしょう。デルの場合は直販が主流であるがため受注生産が有効ですが、他社のチャネルに販売を依存するようなケースでは、このような試みが有効なのかもしれません。
パソコンから撤退してしまったIBM、個人向け販売に本腰を入れるNEC、法人向けには(おそらく)ネットワーク端末を主軸にしようとする日立。さあ、明確な方針を打ち出していない他社はどのような戦略を採るのでしょうか?

Posted by Ken Kodama at 2005年01月05日 11:57
Comments