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2005年01月17日

ダイエー病? 実績値経営の落とし穴

本日の日経新聞朝刊9ページの「経営の視点」と題したコラムの以下の記述が私の目を引きました。

(引用始)
『「今は消化試合。頑張るのは新体制から」。再生機構入りが固まった昨年十月以降も既存店のの売上高は前年実績を下回り、下落幅は同業より大きい。水準を落としておけば新体制時に改善度合いを強調できる読みがある。「ダイエー病」だ。この企業風土を引きずる限り再生はおぼつかない。』
(引用終)

小売業界では、その経営の力を測るのに際して、売上高や粗利益の前年同月比が非常に重視されています。上場小売業者の月次や四半期次の情報開示において、最も注目を浴びるのは、やはり、売上高、そして客数・客単価の前年同月比です。外から注目を浴びるのがこれらの指標なのですから、内部管理においてもやはり売上高等の実績値の前年同月比が重視されてくるわけです。
実績値の前年同月比を重視した場合に起こりうる典型的な問題例が日経新聞の上記の引用の箇所です。すなわち、前年度水準に達成することが不可能と判明するや、それならばと開き直って、今年度は徹底的に数字を悪くして、翌年度の劇的なV字回復の演出に回ろうとする行動が見られるようになり、これは「ダイエー」だけの企業風土病などではなく、経営管理の仕組みに起因するものです。
こうした弊害を減ずるのが計画値による経営で、前年同月の実績だけではなく、今年度達成すべき合理的に見積もられた計画値と本年度の実績を対比させて経営を行うことにより、上記のようなサボタージュは無力化します。
計画は年間の計画値から月次、そして週レベルまでブレークダウンして作成することが望ましいといえます。そして、週の実績が計画に満たなければ翌週以降のハードルを高くし、月次が満たなければ翌月以降のハードルを高くし・・・という具合にあくまでも年間の目標を達成するように、小刻みに状況に応じて目標値を改訂していくことが肝要で、そうすれば年間の目標の達成が近くなるだけでなく、さぼれば年後半きつくなってしまうわけですから、やはりサボタージュを抑制できます。
ダイエーの問題点は様々なマスコミで指摘されていますが、その多くの部分は固有企業の問題ではなく、日本の小売業に共通の問題であるはずです。ダイエー問題を我が身に置き換え、自社の経営課題をあぶりだす機会とすべきではないでしょうか。

Posted by Ken Kodama at 2005年01月17日 10:34
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