東芝が2005年3月期の業績を下方修正するとの報道です。以下にNIKKEI NETの記事を引用致します。
(引用始)
『東芝の2005年3月期は、本業のもうけを示す連結営業利益(米国会計基準)が従来予想を300億円下回り、前期比8%減の1600億円程度となる見通しだ。従来の9%の増益予想から一転、減益となる。デジタル家電向けを中心に半導体の価格下落が進み、電子部品の採算が悪化する。ソニーやNECはすでに業績予想を下方修正しており、デジタル家電関連の価格下落が大手電機全般に波及し始めた。』
(引用終)
下方修正の主因はソニー等も苦しめた「予想外のデジタル家電製品の価格下落」にあるようですが、当初の9%の増益予測から8%減の予測に修正したわけですから、17ポイントの予測修正ということになり、かなり大きな予測修正といわざるを得ないでしょう。
企業はひとたび上場すれば、業績予測というものを外部に示していく宿命を負わされ、その予測にコミットすべく経営を行うことが重要となります。こうした経営を可能にするためには、どのような経営管理ツールが必要となるのでしょうか?鍵は管理会計の仕組の構築にあります。
私は外資系の会社数社で管理会計を担当してきましたが、その仕組みは大枠で共通しています。その仕組みの概要を本日はご紹介いたしたいと思います。
①年間予算の策定
まず、年間の目標を予算として数値化します。そして、後の管理に資するために、この年間の数値を月次レベルにブレークダウンしておくことが肝要となります。
②月次実績決算との差異分析
さて、最初の月が経過した後すぐに、実績値と予算値との差異分析を行います。そして、その差異の真因を探り、経営上の問題点・課題を探ります。例えば、小売業で売上が目標値に至らなかったのであれば、それは来店者が少なかったためか、コンバージョン(買上率)が低下したためか、買上点数が低下したためなのか、その原因をしっかりと認識します。また、このような分析が可能となるためには、年間の予算を策定する段階において、これらの構成要素に分解して予算を策定することが必要であることは、言うまでもないでしょう。
③残りの月の予測値の修正
予実算の差異分析が行われたならば、その結果を残っている月の予測値に反映させる必要があります。例えば、報道にある東芝が仮に7月頃に価格下落を認識したのであれば、8月から3月までの予算をより現実的に修正する必要があります。
④コスト削減プランを盛り込む
さて、年間予測をより現実的な値に修正して、年間の利益が当初の見込みに達成しないようであれば、コスト削減策を早い段階で盛り込まねばなりません。もちろん、外部環境の急変による業績悪化は対応が不可能なものもありますが、業績が下方修正されれば株価の下落を通じて株主が痛手を負うということを忘れてはならないでしょう。