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2005年02月14日

カネは人を変える ~スコアリングモデル~

本日は新聞休刊日でしたが、スコアリングモデルを駆使した中小企業向け融資が急増しているとの報道がNIKKEI NETにありました。このスコアリングモデルなるものは何なのか、NIKKEI NETの説明を以下に引用したいと思います。

(引用始)
『大企業の資金需要が伸び悩むなか、各行は比較的利ザヤの高い中小向け融資に力を入れており、かねて取引関係を深めてきた地域金融機関との競争が激しさを増している。

大手銀行は財務諸表などをもとに企業を自動的に評価し、融資の可否や金利を決める「スコアリングモデル」を使った商品を相次ぎ投入。担保評価など事務面でのコストが減らせることに加え、貸出金利が2、3%台と大企業向けより高いこともあり、取り扱いを強化している。』
(引用終)

上記の説明を要約すれば、スコアリングモデルとは中小企業向け融資をローコストオペレーションのもとに実現する仕組みといえるでしょう。そして、これは我々がリレーションシップバンキングという言葉から連想する融資のスタイルとは対極にあり、同様の問題意識を持った方のサイトを発見しましたので、ご参照下さい。
この仕組みを活用した融資を銀行が行う際に、この定量的なモデルへの依存度がどの程度で、定性的な分析はどの程度行われるのか、その実態を私は知りません。しかし、「比較的利ザヤの高い」マーケットを求めて「競争が激化している」との記述を見る限り、危険な香りがすることは否めません。
以前、「自らカネを必要としない企業にのみ貸付を行う」という中小企業向け融資に関する磯崎氏のブログ記事をご紹介しましたが、この新聞報道の言うスコアリングモデル融資の純増が、競争激化の結果、カネを必要としない企業に回っているとすれば、銀行の信用リスク管理に疑問符をつけざるを得ません。
テレビ局を買い占める、というのは極端な例としても、必要以上のカネを持てば人の心は変わります。そして、多くの中小企業の所有と経営は一致しており、オーナー社長が変われば、ガバナンスなき中小企業の行動も変わります。こうした融資後の企業行動の変化というのは、このスコアリングモデルに織り込まれているのでしょうか?また、第二の不良債権処理の波が訪れないことを、ただひたすら祈るのみです。


Posted by Ken Kodama at 2005年02月14日 20:07
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