欧州で50年物などの、超長期国債の発行が相次いでいるとの報道です。日本で発行された物価連動国債なども、先にイギリスで発行されており、日本政府もいずれは超長期国債の発行を検討することになると予測されます。
一般的には、金利は満期が長くなるほど高くなると考えておいてよいでしょう。(まれに、金利の低下が予測されるときには、満期が長いほど金利が低くなる場合もあります。)そうであるならば、金利は10年満期より20年満期、20年満期より50年満期の方が高くなります。国債を発行しているのは政府に変わりないわけですから、もし50年満期の国債が日本で発売されたなら、我々は運用手段として高い利率の50年国債を買うべきなのでしょうか?
結論から言えば、我々個人の資産運用手段として、50年物国債を使うことは考えない方がよいでしょう。ほとんどの人にとって、50年物国債の満期が来る前に、自分の寿命の方が先に訪れるはずです。満期に国債が償還されるのであれば、元本通りの金額が受け取れますが、満期前に国債を売却すると、その時の金利動向により、元本通りの金額を受け取れない可能性があります。金利が上昇していれば債券価格は下落し、途中売却により受け取る金額は元本より小さくなってしまいます。
しかも、この債券価格の変動というのは満期が長いほど大きいのです。つまり、金利が上昇した場合に10年物国債の価格の下落より50物国債の価格の下落の方が、はるかに大きいわけです。したがって、お金が必要になったときに50年物国債を売却するとき、運悪く金利が上昇していたら、かなり大きな損失を被ることを覚悟せねばなりません。
債券で運用をするときは、必ず満期を意識する必要があります。ご自身のライフプランを立ててみて、資金が必要となるタイミングより後に満期が訪れるような債券で、運用をすべきではありません。