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2005年04月26日

日産 ~死角は外に~

日産が5期連続で最高益を更新したとの報道です。あのどん底にあった日産を苦境から救い出し、強い日産をよみがえらせ、更に厳しい目標を設定させて、突き進むゴーン氏の経営手法には、頭が下がるとしかいいようがありません。
しかし、今後の日産に全く不安材料はないのかといえば、全くそのようなことはなく、日産の「外」、すなわち販売網やサプライヤーとの関係構築が日産のアキレス腱になりかねない、ということが本日の新聞記事から見て取ることができます。
本日の11ページには「日産バリュープラン」の内容の変化が表にまとめられていますが、私が着目するのは投下資本(資産)利益率(ROIC)を20%に据え置いている、という点です。2004年4月の当初発表時から今に至るまでには、資源インフレという大きな外部環境の変化がありました。これは言うまでもなく日産のとってのコスト上昇要因ですが、そのような大きなコスト上昇がある中でROICを昨年と同一に保つには、どこかで埋め合わせをせねばなりません。日産はどこで埋め合わせているかと言えば、本日の新聞報道の記述のみから判断すれば、それは部品メーカーでのコスト削減で、関連部分を以下に引用します。

(引用始)
『部品メーカーに対し2004年度比12%プラスアルファのコスト削減目標を設定した。しかし部品メーカーからは「コスト削減分を日産と部品メーカーでどう分け合うのか明確でない」との声も漏れる。』
(引用終)

これは私の印象ですが、ゴーン氏は株主・顧客(エンドユーザー)というステークホルダーを重視することは鮮明にしているものの、サプライヤーや販売チャネルといったビジネスに不可欠な協力会社への配慮が不足している感があります。販社の実質的な統合によって、『販売台数は伸びたものの、「一台当たりの利益は大幅に減った」(引用)』とあり、チャネル・コンフリクトの緩和に対し、どう臨もうとしているのかも新聞報道からは、はっきりしません。
ライバルのトヨタの最大の強みが、サプライヤーとの長期的な良好な関係構築にある以上、この部分を本腰を入れて考えないことには、逆風下での更なる成長を継続するのは難しいと私は思います。ルノーとの「ウィンウィンの関係を深める(引用)」前に、まず協力会社とのウィンウィンの関係構築することが、先決事項なのではないでしょうか。

Posted by Ken Kodama at 2005年04月26日 11:03
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