GW中は皆様いかがお過ごしになられたでしょうか?私は執筆やらセミナーの準備やら研修やらで以外に忙しく、GWでも仕事をしていました。当ブログは休日になると、ガクンとアクセスが減るため、お休みをさせていただいていました。
さて、本日は日経新聞経済面(3ページ)のアサヒビール社長池田弘一氏の「ビール業界から見た消費」と題したインタビューに着目してみたいと思います。新聞記事のみの数値をもとに、ビール系飲料の販路別・商品郡別の売上割合を整理すると以下のようになります。
家庭向け 65% 第三のビール 5%(昨年の数値を採用)
発泡酒 39%(家庭向けの6割)
ビール 21%
外食向け 35% ビール 35%(発泡酒は入り込めなかった)
ビールという商品を考えることはマーケティングを学習する上で極めて有意義で、上記の表に対して色々な切り口があると思うのですが、本日は『外食向けはビールがほとんどで、発泡酒は結局入り込めなかった。(引用)』という発言について考えてみたいと思います。
家庭では受け入れられた発泡酒は、なぜ外食向けでは受け入れられなかったのでしょうか?容易に思いつく理由は、「せっかく外食でおいしいモノを食べにきているのだから、ビールもおいしいものを飲みたい」という消費者(エンドユーザー)にたった視点です。これも一理あるとは思いますが、「とりあえずアルコールがあればいい」という飲み会などであれば、適切な価格が設定されていれば、外食で発泡酒を飲むニーズは十分に存在しうるはずで、これだけでは説明理由として不十分でしょう。
もう一つ考えられる理由は、販売チャネル側の論理です。家庭向けであれば、コンビニや酒類ディスカウントストアが販売チャネルとなりますが、確かに発泡酒をそろえるとより粗利の高いビールの置き場を縮小せざるを得ませんが、低価格品の品揃えを豊富にすることにより、販売数の増加を多少見込むことが可能です。
対して外食産業の場合、席数という制約があることを見逃してはならないでしょう。外食産業で発泡酒が販売されれば、客単価は確実に下落します。いつも満員御礼の繁盛している飲食店であれば、これは売上減、粗利減を意味するもので、こうして考えると外食産業が発泡酒を売るメリットはほとんどないことが分かるはずです。
直販以外の販売チャネルを使ってモノを売っていく場合、必ず考慮に入れねばならないのが、販売チャネルの利益という視点です。エンドユーザーの満足という視点を忘れる方はまずいませんが、エンドユーザー、販売チャネル、メーカーの全てにとって、売上増がメリットになるように考えることが、メーカーの販売の責任者の手腕の見せ所であるということを、お忘れにならないで下さい。