「2005年3月期に増復配する企業が3月期企業全体のほぼ半数にあたる800社以上と過去最高の水準になることが日本経済新聞社の集計でわかった(NIKKEI NETより引用)。」との報道です。
【ホリエモンの功績】
これほど増配する企業が増えた理由として、本日の日経新聞では野村證券金融経済研究所の伊藤高志氏(よく出てきますね、この方)がコメントしていますので、以下に引用しておきたいと思います。
(引用始)
『配当の原資である純利益が過去最高となるほか、配当性向という考え方が企業の間に定着したきたのが大きい。』
(引用終)
前半は企業のファンダメンタルが好転してきたことによるものですが、後半は経営者の腹積もりでどうにでもなることで、日本の経営者のマインドを変えたのは、やはりホリエモンと村上ファンドの存在が大きいでしょう。ホリエモンはライブドアの株主価値を大きく損なったという点で「経営者」としては疑問符をつけざるを得ませんが、他の上場企業の配当性向を増やし、個人投資家全般の利益を向上させたという点で「世直し人」としての功績は、否定できないでしょう。
R&Bの大御所プリンスに対する好き嫌いがはっきり分かれるように(時間が20年前で止まっててスミマセン)、ホリエモンに対する好き嫌いもはっきり分かれますが、色々な意味で「スゴイ」人は好き嫌いの評価が分かれるものです。しかし、その対象が「経営者」であるならば、我々はビジネスマンとして、「このディメンションは評価できるが、あのディメンションはだめ」と各要素に分解して、論理的に人物評価をして行くべきでしょう。
【配当と長期リターンの関係】
最近、私は日本の個人投資家にバリュー投資とアセット・アロケーションを普及させるという野望を抱きつつ(草の根的ではありますが)、時間が許す限り関連図書を読んでいます。その中でアメリカのインデックス投信会社のバンガード社長のJ.C.ボーグル氏の『インデックスファンドの時代』は、繰り返しが多く若干くどいものの、これほど感動した本に出合えたのは久しぶりです。
この本の中で株式投資の長期のリターンは(アメリカのデータを元に分析していますが)以下の3つの要因により決まるとされています。
①初期投資時点の配当利回り
②その後の利益成長率
③投資期間内の株価収益率(PER)の変化
しかし、最後の「PERの変化」という要因は長期投資においては重要性は相対的に小さく、実質的に配当利回りと利益成長率こそが、株式投資の長期のリターンを決定する要因であると述べています。つまり、本日の報道は配当利回りの上昇につながるため、株式の長期リターンの上昇につながり、我々が株式を長期保有するメリットが増した、ということができるでしょう。では、具体的にどのように投資をすればよいのか、ということについては、機会があれば当ブログで小出しにしていきたいと思います。
【"Being There"と高校時代の思い出】
ボーグル氏の本が私にとって感動的であったのは、パーソナルな理由もあり、冒頭に"Being There"という小説が引用されていたためです。この小説の粗筋は「庭師のおじいさんが庭のことを語っているのに、周囲が経済に対する深遠な洞察を語っていると受け止め、大統領に助言するまでにいたった」といったところですが、私は高校生3年の英語の授業で、この映画を見させられたので、はたと思い出したのです。
高校3年の受験前の大事な時期にイディオムや長文読解をやらずに、見た映画はチャップリンものを中心に7本近くだったと思います。(1本の映画を平均3コマ使って見るわけですから・・・)私の在籍した横浜翠嵐高校は変わり者の先生が多く、他にも半年かけて「ソ連」だけをひたすら教える地理の先生や、夏休みの宿題として生き物の絵を描いてこいという生物の先生やらで、学校が終わってからようやく受験勉強に専念できるといった感じで、当時としては大いに迷惑だったのです。
しかし、20年近くたった今、思い出すことができる先生というのは、こういった型破り型の方々ばかりなんですよね~。こうした先生方が本当に教えたかったことが、20年の歳月を経て分かってきたことで感傷に浸ったわけですが、しかし、もう少し受験に配慮しながらも授業を展開できたんではないと思うのですが・・・
英語の期末テストの最後の問題として出題されたのは「この映画はなぜ"Being There"というタイトルなのか?」という、およそ英語のテストとは思えないもので、私は5点満点中4点でした。足りなかった1点は何なのでしょうか、新免先生?お元気でしたら、教えて下さい。