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2005年07月07日

引田天巧マジックショー@ニューオータニ

ホテルニューオータニの会計処理に関する報道が本日の日経新聞の企業面に掲載されていました。以下にその手法を一部引用しておきましょう。

(引用始)
『ニューオータニ本館の土地(約1万坪)は簿価が39億円に対し、時価は1040億円。評価替えすることで1001億円が含み益となる。この含み益を顕在化するため、同社は9月1日付で100%子会社で広告や宣伝などを手がけるオータニプランニング(同)と合併する。1001億円のうち繰り延べ税金負債などを差し引いた約590億円をニューオータニの資本勘定に計上し、減損処理で生じる損失を相殺する。』
(引用終)

「含み益を顕在化するために子会社と合併する」とありますので、合併会計のパーチェス法の活用により、土地の含み益を顕在化するプランであることが分かります。パーチェス法については、以下の過去エントリーをご参照下さい。

合併会計

さて、この土地がニューオータニ本体にブックされているのか、子会社の側にブックされているのかは明確な記述がありませんが、子会社は広告宣伝の会社であるのですから、普通に考えればニューオータニ本体に土地がブックされているはずです。ここで、パーチェス法で時価に評価替えされるのは取得される側の企業の方ですから、ニューオータニ本体にブックされている土地を評価替えするためには、子会社のオータニプランニングを取得側としなければなりません。
ここまでの私の推測が正しければ、これはあの話題になった三井住友銀行とわかしお銀行の合併時の会計処理と同様のスキームをとっているはずです。実態としては三井住友によるわかしお銀行の取得なのに、三井住友保有の資産を評価替えするために、会計上はわかしお銀行を取得側として認識した、あの悪名高き会計処理です。
私の推測が正しければ、今回のニューオータニの会計処理は、三井住友とわかしお銀行のときと同様、取得側と被取得側が会計と実態で逆になっている点がまず問題ですし、今回の場合はグループ内の子会社との合併なので、これが認められるのであれば恣意的な合併により会計上の数字がいくらでも操作できるということになってしまします。
・・・なんかおかしいですね。私は会計の専門家ではないので、私になにか見落としがあるのかもしれません。日々それほど多くの時間をこのエントリー執筆に割ける訳ではないので、不十分なリサーチのままアップしている点はご容赦下さい。私の誤りを指摘していただける方は、是非コメント欄にご記入をよろしくお願い致します。

Posted by Ken Kodama at 2005年07月07日 12:32
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