本題に入る前に、下記の私のもうひとつのブログで、本日からADRに関する連載を始めました。BRICs関連株投資にご興味のある方は、目を通してみて下さい。
本日はやはり日経一面のソニーについてですが、タイトルはもちろんこちらと引っ掛けたオヤジギャグです。だれか他にやってるだろうなと思ってグーグル検索してみたら、何語か分からない異国の方のサイトがトップに来ただけであったため、恐らく一生会うことのない異国の「R&Bファンかつオヤジギャグ使い」に親近感を覚えた次第です。苦境のソニーのリストラ策ですが、様々な面から見て大変に興味深いです。
【①ソニーフィナンシャルホールディングスの売却】
中間持株会社であるソニーフィナンシャルホールディングスの上場については既に報じられていましたし、このブログでも取り扱いました。
確かに「グループから外す方向(本日の日経新聞より引用)」ということまでは想定されてはいませんでしたが、その間GMショックなどもありましたから、今回のこの動きには私自身はそれほど大きなサプライズはありません。
上記のエントリーでも関連したことを書きましたが、ソニーという会社は「世界一」ともてはやされたり、市場を震撼とさせるほどの業績悪化を発表したりと、利益のブレ幅が大きい、つまりはリスクが非常に大きな会社です。そして、製造業の金融子会社は、親会社の財務の安定性が収益力の源泉となるため、親会社が苦しいときにつられて業績が悪化して、どうしようもないお荷物となってしまうのです。GM、ソニー、ソフトバンクの動きを受けて、今後安易に金融業に進出する製造業は、恐らくなくなると思われます。
【②カンパニー制の廃止】
なぜ、カンパニー制を廃止するのか、私にはよく分かりません。教科書的な解説をすると、カンパニー制とは、会社の組織形態の一つであると同時に管理会計の枠組みでもあります。よく対比される「事業部制」と比べると、①カンパニー制の方がより各事業の独立性が強く、②P/LだけでなくB/Sもカンパニー毎に管理する、というのが特色です。この教科書的な知識から推測すると、エレクトロニクス、ゲーム、音楽、映画という4部門の長の権限を弱めて、ストリンガー氏が強烈なリーダーシップを発揮して、会社一丸となって再起を志そうということなのでしょうか?あるいは、カンパニー制維持のための本社コストを削減したいのでしょうか?私にはその真意が分かりかねます。
【③エレクトロニクス部門の商品群の選択と集中】
エレクトロニクス部門においては、①ブラウン管テレビの開発中止、②クオリア廃止、③ロボット縮小が3つの目玉のようです。ただ、下のエントリーにも書きましたが、過度な外注により、ソニーのコントロールが及ぶ範囲が縮小してしまった、という深刻な問題もあったはずですが、こちらへの対策については、少なくとも新聞上では報道されていません。
またAIBOを縮小してしまうということは、従業員の士気の低下やブランドイメージの低下につながるのみならず、ソニーらしさというコーポレートアイデンティティの根幹にダメージを与えかねません。
今回のリバイバルプランに対しては、今後様々なビジネス関連メディアで異論・反論が展開されることでしょうが、確実に一つ評価できることは、CEO就任間もないストリンガー氏がスピード感をもってプランを打ち出したという点です。やはり大きな会社というのは様々な課題を抱えているため、ソニーの課題を検討することはコンサルタントとして大いに勉強になります。今後もソニーネタからは目が離せません!!
Posted by Ken Kodama at 2005年09月16日 14:31