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2005年09月29日

モスとマックが読み間違えた「需要の価格弾力性」

本日の日経新聞の15ページにモスフードサービスの経常利益が前年同期比の6%減となる見込みが報じられました。実は、私は先月からモスバーガーを語りたくて、うずうずしていたのです。
先月、何気なく遅いお昼を食べようと馴染みのモスバーガーを訪れたのですが、入ってその「異変」に気がつくことになります。まず、メニュー。例えば本日の日経新聞に出ているような「匠十段」のような、おいしそうで、かつ、お高いメニューがずらり。食べたかったのですが、お昼ということもあり、いつも食べてるスタンダードな「モスバーガーセット」で我慢しました。そして、店内で食べようと席をさがすと、なんと木目調の落ち着いた内装に変わっているではありませんか!!そう、これが緑モスであり、マックが百円メニューの投入で低価格化路線を進めている中で、モスは全く異なる道を歩みはじめていたのです。
はっきりとしたデータはもっていませんが、こうした動きが始まる以前のファーストフードバーガー店の客単価は500円を切るくらいだったと思います。そこから、マックは客単価の引き下げによる客数増を志向し、モスは客単価の増加による粗利益増加を志向したのです。ところが、両者にとって共通の誤算がありました。それは需要の価格弾力性です。平たく言えば、商品の価格を増減させたとき、どれくらい需要が変化するか、ということです。モスは、高価格路線に走った結果、思った以上の客数減に苦しむことになります。マックは、目算以上の客数増に沸くこととなりますが、予想以上にワンコインメニューへ注文がシフトしてしまい、客単価の下落が客数増によって補いきれないレベルになってしまったのです。ハンバーガーの価格弾力性は両社が思う以上に高かった、ということです。
100円ショップ主導のワンコインデフレ(私の造語です)が現在進行中である中、モスバーガーの高級化路線は「博打」とも呼ぶべき思い切ったものです。千円の高級バーガーなどは、もはや「ディナー」の領域です。といっても、私の知る限りではモスバーガーではライスもなく、お酒も注文できず、一体どういうシチュエーションの人が「匠十段」を食べたくなるのか、私には理解不能です。加えて、セルフサービスであり、おいしいとはいえ、マニュアル通りにアルバイトが作っていることには変わらず、それなら腕のある料理人の作った「ディナー」を私は選びます。新しい「食」のあり方を提案するなり、腹を据えてファミレスとの競合を志向するなどしないと、利益の減少には歯止めがかからないことでしょう。
今後とも、バーガーの雄2社の動向からも目が離せません。引き続き、街角レポートを提供していきたと思います(笑)。

Posted by Ken Kodama at 2005年09月29日 17:32
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