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2005年10月01日

小泉首相のリーダーシップと企業の変革

今、ジョン・P・コッター著の『リーダーシップ論』を読んでいます。この本の冒頭に、企業が組織変革を成功に導くために不可欠な八段階のプロセスが記述されているので引用しておきたいと思います。

(引用始め)
①危機感を醸成する
②変革プロセスを主導できるだけの強力なチームをつくる
③ふさわしいビジョンを構築する
④構築したビジョンを組織内に伝達する
⑤社員がビジョン実現に向けて行動するように、エンパワーメントを実施する
⑥信頼を勝ち取り、批判を鎮めるために、短期間に十分な成果を上げる
⑦活動に弾みをつけ、その余勢を駆って、変革を成し遂げるうえでのより困難な課題に挑む
⑧新しい行動様式を組織文化の一部として根づかせる
(引用終)

と、この8つを読んで、すぐに私に飛来したイメージは、トヨタの奥田でもなくジャック・ウェルチでもなく小泉首相でした。これは正しく彼が実践してきたことではないかと。私は今まで彼の改革路線については、例えば道路公団の民営化が骨抜きにされてしまった点などを取り上げて批判的な立場にあったわけですが、それは「木を見て森を見ず」的な考え方であったと反省せざるを得ないでしょう。
いまさら、「どの行動が上のどの段階にあてはまる」といったことを書く必要はないと思われますが、今は第七段階に彼が取り組もうとしている点は明白でしょう。そして、次の第八段階に着手できるか否かで、後世の小泉首相に対する評価は大きく変わってくるはずです。唯一、欠落していたのは、第五段階のエンパワーメントでしょうか。とはいえ、小泉首相がジョン・P・コッターを読むとは考えられず、こうしたシナリオを描く嗅覚を兼ね備えていた点は、素直に脱帽せざるを得ません。
こうしたアプローチは、企業のトップのみならず、業務改革を推進するプロジェクトリーダーなどにも大いに参考になるはずです。政治そのものをこのブログで論じるつもりは今後もありませんが、企業経営にとっても小泉流改革は学ぶべきところが多いように思われると気付いたので、書き留めておいてみました。

Posted by Ken Kodama at 2005年10月01日 17:30
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