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2005年12月22日

村上ファンドが社債市場を撹乱するのはいつの日か?

私が、このブログで目指しているスタイルは『隅の老人』だったりします。これはある推理小説のタイトルなのですが、こちらのサイトから一部分説明を引用させていただくこととします。

(引用始)
『女性記者のポリー・バートンから事件のあらましを聞いただけで真相を明らかにしてしまうという、いわゆる〈安楽椅子探偵〉の代表格として有名な探偵で』
(引用終)

私にとっての「女性記者のポリー・バートン」というのは日経新聞と日経金融新聞の2紙であり、したがって両紙が注目する動向には、私の関心も自ずと導かれ、そしてこのブログのエントリーとして形になるのです。そして最近の日経金融新聞が注目しているのは、アクティビスト・シェアホルダーによる社債市場への影響です。一体、なんのことでしょう?本日の日経金融新聞の9ページにはドイツ銀行のクレジット・ストラテジストのジョン・ティアニー氏のインタビューが掲載されていますが、同インタビューより一部分引用しておきましょう。

(引用始)
『例えば米石油会社カー・マギー。この会社もアイカーン氏が物言う株主として圧力をかけてきたが、それに対応して油田や化学工場の売却を通じて40億ドルに上る自社株買いの計画を今年4月に発表した。それをきっかけに同社債の信用スプレッドは0.85~0.90ポイントから一気に2.50ポイントまで拡大した』
(引用終)

まず、いくつか用語を確認しておきましょう。アクティビスト・シェアホルダーとは、一言でいえば村上ファンドのような株主のことです。大株主となって、モノをいう株主として、株主への利益還元を主張する人々のことです。そして、信用スプレッドとは、同じ年限の国債と社債の利回りの差のことです。ですから、信用スプレッドが拡大したということは、国債との利回り差が拡大したということであり、したがって信用リスクが高まったということを意味するのです。
これも日経金融新聞からの情報ですが、いつの日の記事であるかは忘れてしまいましたが、日本では、このようにアクティビスト・シェアホルダー(といっても村上ファンドくらいしか目だったのはありませんが)の動向が社債市場に影響を及ぼすというような事態はまだ確認されていないようです。しかし、金融の世界では我々日本は常に欧米世界の従順なるフォロワーであり、そういう意味では近い将来、アクティビスト・シェアホルダーが社債市場を撹乱する動きを警戒しておくことは賢明でしょう。その対応策の積極的なものは、常日頃から株主価値の増大を念頭におくというものであり、消極的なものは安定株主工作であるのでしょうが、株主への対策を怠ると負債コストにも跳ね返る可能性があるという点をしっかりと認識しておくべきでしょう。

Posted by Ken Kodama at 2005年12月22日 09:49
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