当ブログの私の中での位置づけは、「公開自己研鑽」といったもので、時流に合致したトピックに関して自分の考えを短時間でまとめあげて、不特定多数の目にさらすことにより、「自らの」学びを得ることが最大の目的である。(だって無料なんですから!ジコチューでも許して下さい。)もちろん、私の書いたものを読んで、読者の方もなんらかの気付きを得られるのであれば、それは私にとっても至福である。
「自己研鑽目的」ということでいえば、ライブドアや株式分割については、昨日も書いたように既に「書きつくした」感があるのだが、かといって本日のエントリーで日経新聞の『ねだんの力学』シリーズのレタスの値段に関して語りだしてしまったら、それは昨日の『格付けしあう女達』で、バブル青田に全部おいしいところをもっていかれた後に登場したさとう珠緒と同じくらいの「およびでない」感が醸成されてしまうことであろう。(なんだかよく分からない文章で失礼!単に「バブル青田」って書いてみたかっただけだったりする・・・)
ということで引き続き今日もライブドアネタで。どうやら捜査の主目的はライブドア本体にあるらしい。実は昨年とある小規模な勉強会で「株価と株数の関係」というテーマで講師を務めさせていただいたことがある。そのときに取り上げたのがライブドアだったのだが、今回のライブドアマーケティングの件に似た取引は本体にも結構ある。
なにが似ているかといえば、株式分割の前後に株式交換が実施されているという点において。これは、私がなにか「裏ルート」の情報を握っているとかいう話ではない。私は、恥ずかしいほど「裏事情」を知らない人間である。その取引はほかならぬライブドアの有価証券報告書において開示されているのだ。時間が許すかたは上記のリンクより49ページから52ページを眺めていただければ、得るものがあるのではないかと思う。ここにはライブドア設立から今日いたる、株数と資本金額の異動の歴史が一覧表としてまとめられている。つまり、株式分割は株数の増加をもたらし、株式交換は株数と資本金の額に変化を与えられるのだから、今回の報道に関連する事項の歴史を一望できるわけだ。
50ページの表の最初の平成16年2月20日は、象徴的な百分割が実施された日がある。そして、その後の10件くらいの株数・資本金の増減は、その後2ヶ月以内に起こった出来事に過ぎない。そして、その内に株式交換による買収がなんと4件もある。これが違法行為であるなどとほのめかすつもりはない。しかし、少なくともこれだけはいえるだろう。株式分割と株式交換による買収がこれだけ期を同じくするのは不自然ではないかと。
この不自然さを説明する、一年前の私が考えた仮説は「株式分割と買収の時期を近くすることで、株式交換の比率をライブドア側に有利するため」というものであった。しかし、これでは被買収企業の株主は怒るだろうし、それが1件も裁判沙汰になっていないのも不自然である。・・・とその辺りで思考をとめたしまったのが一年前であった。しかし、今回のライブドアマーケティングのケースと同様に、実質的な買収は現金により既に行われており、百分割での株価上昇を派手に演出するために、株式交換の時期をずらした、と考えるのも、一つの仮説になるかもしれない。
上記のようなことを書くのは、なにか私が「ライブドアの悪事を暴き立てる!」といった類の根拠なきセンセーショナルなものを書きたいがためではない。ライブドア株を買って値下がりで損をしてしまったという人、そういう方はこうした開示文書に一度として目を通したことがあるのだろうか?もちろん、開示文書を見ただけで、違法行為の有無などにたどりつけるはずもない。しかし、少なくとも「この会社はなにか不自然だ」くらいは感じ取れたはずである。「自分には開示文書を読みこなす知識がない」という方は、インデックス・ファンドを買っておくのが無難な選択であろう。十分な知識もなく株式投資を行っている方は、それは競馬に資金をつぎこむのとそれほど大差があるわけではない。知識がなくたって、そりゃ、儲かることだってあるさ、上がるか下がるかの2分の1なんだから。でも、生涯を通じた損益はどうなの?上司の目を盗んで取引行って、仕事がおろそかになったりしてないですか?そんなこと全部含めて考えたら、盲目的な売買はあなたの人生にとって少しもプラスになっていないはず。火遊びに過ぎないのであれば株式投資から身をひくべきだし、それでもやりたいというなら勉強してね、というのがFPとしての私からの切な願いです。