「自民党はすっかり勝ちムードだ。(本日の日経新聞より引用)」
こんな記述を見る限り、どうやら永田クンは「ヤラレタ」のだという感が強くなってきた。もちろん、シロかクロかは今の段階では分からないが、あとは武部が泣くか永田が泣くか、それだけのことである。政治家の仕事の多くが、こうした不毛な応酬に費やされるのは、実に嘆かわしいことである。
確かに、今回の「メール」のような「裏の情報」が世の中を大きく動かすことはある。耐震強度偽装問題においては「きっこのブログ」が当事者のイーホームズ社長を驚かせるほどの情報を有しており、一時は話題になった。しかし、あなたがこの手の「裏の情報」に出会ったとして、その90%は信憑性がないものだと思ってかかった方がよい。ときには、「裏の情報」はあなたの身をほろぼす可能性すらある。
私自身、この手の「裏の情報」に何度も出会ってきた。よき紳士であるビジネスマンの方からは、世間を賑わしている経済事件の「真相」を教えていただいた。また、面白いところでは、昔ある女友達からこんな話をきいた。「リチャード・ギアはゲイである。なぜなら病院に勤務する『私の友達』が、彼の『ある穴』にネズミが引っ掛かってととれなくなって、かつぎこまれたのを目撃したから。」
もちろん、真偽のほどは定かではない。こうした真偽が定かではない「裏の情報」を伝播する人の動機というのは、「自分はこんな情報を入手できるほど重要な筋と近い位置にある」ということを誇示したいがためである。だから、その情報の真偽は定かではなくても、その情報を提供してくれた人の価値観を知る手がかりは提供してくれる。経済の裏情報を提供してくれる友人がいるならば、その友人は「経済界の要人と近くにいたい」と思っているということである。芸能ネタを流す人は、芸能人とお友達になりたいのである。「裏の情報」自体には価値はほとんどないが、それは伝えてくれた友人の価値観を教えてくれる。今まで以上に友人を理解するための情報として活用すればよいだけのことである。
「情報を持っているか否かは勝敗に関係しない。」というのが私の信ずるところである。何が勝敗を分けるのかといえば、それは情報の分析力や洞察である。公開されている情報であっても、読む人が読めば大いに有用な情報となる。バフェットが投資の決定にあたって最も重視する情報は、アニュアル・レポートであるという。数字のかすかな動きから何を嗅ぎ取るか。職場の同僚の何気ない表情から何を察知するのか。「裏の情報」なんかを必至になって探そうとしなくたって、情報はあなたの目の前にあふれている。それを読み取る能力を持ち合わせていないだけのことなのだ。
こんな価値観を私が持つに至ったのは、幼少期に読んだ推理小説、特にクリスティーの「ミス・マープルもの」が影響しているかもしれない。「その話を聴いていると、姪のスーザンを思い出すわね~。・・・(中略)・・・だから、犯人はそのメイドなんでしょ?」ミス・マープルはそこでずばりと犯人をあてるところがカッコイイのだが、我々の場合はそうはいかない。同じアプローチをとることは、極めて危険である。情報の解釈にあたっては、慎重を期すべきということをお忘れなく!
> Kiefer 様
コメントありがとうございます!
>「自分だけが知っている」ことが重要なのか、
大抵の方はこれだけでは満足しないで、「『自分だけが知っている』ことを誰かに知ってもらう」ために話さざるを得なくなるんですよね(笑)。
>国会と言うのは本来そういうことをすべき場なのかどうか、
全く同感です。ただ、「『予算』委員会」とかいう名のつく場所ではやってほしくないですね。あと全議員が揃う場でも。今回の件は別としても、時にはこの手の話にも意義がある場合があるから、やるなら、少人数の特別の委員会のような場でやりとりしてほしいですね。
Posted by: 児玉 at 2006年02月26日 14:10どこの世界にも「裏情報」を珍重し崇める人々と言うのはいるようですが。「自分だけが知っている」ことが重要なのか、それで何かをしたいのか、そのしたいことはTPOに適っているのか。
今回の民主党の場合、自民党叩きの材料にしようとしたんでしょうが、国会と言うのは本来そういうことをすべき場なのかどうか、自分には大変疑問で....。