本日の日経新聞の3ページには、最近のJR東日本のトラブル続発及びその復旧に時間がかかっている旨に関する記事が、小さく掲載されている。
首都圏ローカルな話題で失礼させていただくが、昨日は京浜東北線のATC(自動列車制御装置)の故障により、京浜東北線のダイヤが大幅に乱れた。私は、京浜東北線に乗車することが全くないのだが、その「二次災害」により30分も足止めをくらうこととなった。
というのも私はJR横浜線沿線に居住するのだが、多くの方は、菊名で東横線に乗り換えるか、東神奈川で京浜東北線に乗り換えるかして、東京方面に出勤する。昨日のように京浜東北線が使えなくなると、京浜東北線使用者は「振替乗車」という仕組みを利用して菊名で下車し、東横線に乗り換えて東京方面に行こうと考える。菊名駅のJRと東急の乗り換え口には10数台に自動改札機が設置されているが、「振替乗車」客は自動改札を通り抜けることができず、1箇所しかない駅員対応の連絡口に殺到する。で、乗換口がつまる。で、横浜線ホームが人で溢れかえる。で、横浜線から菊名駅で人が降りられなくなる。で、仕方がないから、菊名のホームの人がはけるまで、電車を遅らせる。
なんか「蝶がはばたけば台風がおきる」みたいなカオス理論を想起させる出来事であるが、昨日の問題に関していえば、「緊急的に菊名駅の自動改札を全面開放する」ということにより、横浜線の遅れは簡単に回避できたはずだ。これが1度きりの事態ならわざわざブログなんかで取り上げないが、実は先月も全く同様に「京浜東北線のトラブルで横浜線がとばっちりを受ける」という事態が発生していた。JR東日本は学習していなかったのだ。今回は「遅れ」だけで済んだのが不幸中の幸いであったが、4月のときは横浜線から菊名で降車客が出されるたびに、ホームに立ち往生する客が将棋倒しになりかねない場面が何度かあった。そんな危険性を経験していながら、JR東日本は全く学習していなかったのである。
こうした事態を本日の日経新聞では、国土交通省鉄道局の幹部の発言を引用して「技術の進歩に現場の人間が追いついていないのでは(引用)」と評している。「現場の人間が追いついていない」という表現に対して、私なりに突っ込んだ表現をすれば、恐らくはマニュアルにがんじがらめになっていて、現場での判断を放棄している状態に陥っているのではないかと考えられる。
JR西日本の惨劇でも語りつくされたかとは思うが、「中央集権的な意思決定 OR マニュアル VS 現場での意思決定」という問題に対する解に対する絶対的な正答など存在しない。規定に逸脱してスピードを出しすぎた運転士は社会から大きく非難された。一方で、トップからの指示に忠実に従い、現場での救急作業に従事せずに、他の勤務地に向かった職員も大きな非難を受けた。マニュアルから逸脱すれば非難をされるし、マニュアルに従っても非難をされる場合がある。しかし、世論の感情的なうねりは、恐らくは正しいし私も同様な感情を持って、JR西日本に関する報道を見ていた。では、なにが問題だったのかといえば、JR西日本の現場に時にはマニュアルを客観視する行動指針が根付いていなかったことこそが、最大の問題であったのだと思う。マニュアルとて人間が作ったものであり、想定し得ない事象はいくらでもあり得る。したがってマニュアルに従うことが更なる危険事態を誘発しそうであれば、現場の人間が自律的な判断を下さねばならない。そのときに現場の人間が頼ることができるのが行動規範なのであり、昨日のJR東日本の職員の対応からは、JR東日本には行動規範が存在しないか完全に形骸化していることが読み取ることができた。
と、ここまで書いて、「これは『現場』の問題なのだから、あのベストセラーの『現場力』はどういうことを書いていたのだろうか?」ということが気になった。私はタイトルこそは知っていたものの、手にとって読んではいなかったので、ググッてみるとこんなサイトが現れた。やっぱり、行動規範の重要性も書かれているじゃん!同サイトに書かれている『強い現場「7つの条件」』を実践することこそが、国土交通省鉄道局の幹部の懸念を払拭するためのアクション・プランであろう。
>くもすけ様
なるほど、今度は長津田経由で都心に出ればいいのか!といっても私にとっては反対方向に行くことになるので、瞬時の決断力が要求されるのですが・・・
確かに「学習しないのはJR東日本」だけなのかもしれないですね(笑)学習しなくとも、深刻な売上減に見舞われる心配はないので、その辺りがネックなんでしょうね。
横浜線沿線の客は、4月28日の京浜東北線御徒町‐上野間間信号故障で、東神奈川・仲木戸と菊名が混雑することを学習しました。
よって、5月11日の京浜東北線鶴見‐川崎間信号故障で、長津田で東急田園都市線に乗り換えて東京都心を目指す人が多かったです。
京浜東北線不通で京浜急行が遅れるのは日常化してるが、田園都市線が遅れたのは、この日が初耳でした。
JR東日本のトラブル続きで、私はJR東日本を全く利用しなければ良い、と学習しました。
横浜線沿線に在住する方は、長津田で乗り換えれば良い、と学習しました。
しかし、JR東日本は何も学習してないとは、情けないです。
>くもすけ様
コメントをいただきありがとうございます。
ずーらしあへの行き方はすごいですね(笑)私もできることなら私鉄、地下鉄のみなんてことをやってみたいのですが、そもそもJR横浜線だけが最寄駅なので、かなわぬ夢です。
でも、あと数年すれば、中山に市営地下鉄は伸びるので、そうしたら「JRレス」な日々が送れるかもしれません(笑)
JR東日本の整備不良としか考えられない信号故障・車両故障は、今や日常茶飯事と化してます。
よって、私はJR東日本を全く利用せず、私鉄・地下鉄だけで日常生活を送ってます。
よこはま動物園ズーラシアへは、菊名で横浜線に乗り換えて中山からバスが早い・安いが、素通りして横浜で相鉄線に乗り換えて鶴ヶ峰からバスに乗ります。
私鉄・地下鉄だけの利用をするので、所要時間や運賃が増すことがあります。
それでも、目的地に確実に行ける安心感には、代えられません!
JR東日本の人身事故でも、京浜東北線大宮‐大船間全区間不通、横浜線東神奈川‐八王子間全区間不通の如く、途中駅で折返し運転しないのも不満です。